烏魯木斉
天地

いつも旅に出る前は、しっかり予習をしてから出かけることにしているのだけど、今回のシルクロードの場合は何故か、行く先の観光地リサーチを殆どしなかった。

その結果が昨日のペセグリク千仏洞のキャンセルだったりで後悔しきりである。


 ウルムチの場合もしかり、可愛いガイドの馬さんの案内(といっても、一生懸命説明してるのだが、バスの中でもこの4人、何も聞いていない。4人だけの会話に熱中している。何の会話なら、そんなに夢中になるの?

聞かれても返事に窮するのだが・・・・)バスがどんどん上に登っていく、スキーリフトみたいなのが見えてきて砂漠を過ぎてきたのが嘘のような霧島の妙見を数倍高級にした、スケールのでかい観光地に来た。

 雪解け水のような渓流と言うか、川があり、河原には大きなレジャー用のテントがいくつか群落を形成し、しばらく登っていくとまた同じよう_光景にぶつかる。

てっきり、高級ハイカー達のレジャーだと思っていたが帰ってから本をみてたら・・族の生活集落らしかった。まじめに馬さんの話を聞いてたら多分説明があったに違いない。

大きな湖に出た。初めてここが天地だと知った。
 具体的に説明すると、途中でバスは止めて、電気自動車(歩くのと大差ない、何故?)に幾らかお金を払って乗る。そして、天地に着くのである。

はるか(東西南北)のかなたに雪を戴いた天山山脈が尾根を連ねている。巨大な絵をみているようだ。

タダの記念写真ではつまらないので、変装(コスプレ)をして馬上写真を撮ることにした。僕はウイグル娘の衣装を着た。和尚に隣の健さんが「松間さん、立たないね」と訊いた、答えは「イヤダヨー」だった。

4人の中でサングラスをしたウイグルの首領に変身した松間先生が一番受けた。実は僕の写真にするか先生ののにするか迷った。
 ここで馬さんと写真を沢山撮った。天地をバックに良く映える被写体だった。カオリ姫は何処に行ったのかナ。そろそろ、左に奇妙な魚が登場してきた。


なまずの仲間だろう。目と口をあけているので、とても食べる気にならない。
 

よくよく話題の主になる松間先生がついに言った。

「わたしはもうイスラム料理は食べない。胃が受け付けないと言ってる。弟さん、さっき、どこやらに寿司屋があるって、言ったよネ。そこへ行こう。馬さん 知らないだろうか?」腕組みをしたまま料理を見ようともしなくなったのである。

寿司屋行きが決まったら皆もたべなくなった。
大体ツアーの時は、8人掛けのテーブルで、同席のときは年配の方が多いので我々4人がテーブルのほとんどを平らげる。 
だから 4人が食べないと結構凄い光景になる。

おまけにイスラム料理の量の多いこと、  皿が減らないから店の女たちも遠巻きにしたままお互い顔を見合わせている。 

 なにやら調理場の方からは 次の料理が来てるらしい雰囲気。 歓迎してくれてるのか こんな時に限ってメイドの数がやたら多い。
腕組みをしたまま、そっぽを向く先生。箸は持ってるがフリーズしたまま動かない健さん。デジカメの何やらを始めた孝ちゃん、・・・現場から、お送りしています。



ウルムチの日本料理屋「平政」はなかなかの本格日本料理店だった。馬さんに案内され、ウルムチの目抜き通りを歩くこと15分ぐらいで平政に着いた。

玄関入り口といい、よく外国であるジャパニーズレストランとは違い、ここなら美味いかも・・・そんな、予感を感じる店だった。素敵なオカミ村山さんと楽しい会話の中で食べたすしも予想を裏切らなかった。

冷奴、焼き魚、納豆、刺身、味噌汁、すべてグーでした。
 馬さんは「うどん」を食べた。・・・・満足のディナーでした。




西安に戻ります。

                 
シルクロード天山北路に位置する「民族の十字路」